顛落スパイラル / dawn-system

不安定な階段上り 見下ろした世界には
どんな景色が広がっていたんだい?


手摺を握って見上げれば
重力 感覚 わからなくなる
上ってきたはずの足場は崩れ去り
また落ちて行く

当然のことが全然できない劣等感と戦闘中
自我の目覚めと同時に いつも疎外感
やがて根拠なき全能感を盲信し
考えることをやめてしまったのさ
ああ なんて愚かだったんだ

「どん底なんて 疾うの昔に見てきたさ」とか思い
ふわふわ 舞い上がり いざ足を地に着けてみりゃ
踏板を外されていて ハマってしまうんだ
あの快楽を この堕落を知ってしまったが最後


薬を忘れて陽が沈み
不安と恐怖に 声出なくなる
笑えていたはずの心は凍りつき
逃げるしかない

永遠なんて思ってはいないさ 罪悪感と奮闘中
物心つく前から いつも一緒にいてくれた人への
感謝と共に少しだけ 憎しみとかも覚えてしまうんだよ
救いようがないな

「どん底から這い上がったよ もう大丈夫!」とかほざいて
また甘えてみて 結果まだまだ程遠い
大人への旅路から 抜け出せないんだ
延滞猶予期間を この時間を無限にできたら最高 なのに


『かつての神童は何処へ消えた?』

深淵までは見たことがない
君といた頃の
それはきっと想像だけの 地獄


「どん底なんて 疾っくの疾うに知っていたさ」とかぼやいて
無理に跳躍して 柄にもなく飛翔なんかしたら
人並みの世は眩しくて 滑って転んだ
分相応か そんなものか 格好なんてつけず

どん底より心を込めて歌いましょう
喜怒哀楽 救いを求めて
もぞもぞ もがく沼の中
人生なんて三つの時で決まるもんか

さあ皆で 立ち上がって
前だけ向いて 駆け上がって

全てを知ったら

落ちて行こう